タブレット所有は必須!訪問看護におけるオンライン診療とは
訪問看護の中でも最近注目されている一つに、オンライン診療があります。オンライン診療とは、情報通信機器(パソコンやタブレット等)を用いて、医師と利用者が離れた場所で診療を行うことをいいます。昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響もあり、ますますオンライン診療の需要が高まってくるでしょう。医師と利用者のパイプ役としてオンライン診療でも訪問看護師の活躍が期待されています。今回はオンライン診療の概要と訪問看護師の関わり方、訪問看護でのタブレット活用について簡単にご紹介します。
オンライン診療ってなに?オンライン診療の流れと訪問看護師の役割
医師が離れた場所にいる利用者に対し、医療行為をすることを遠隔医療と呼んでいます。オンライン診療は遠隔医療の一つですが、パソコンやタブレット等の情報通信機器を用いて、医師と利用者がテレビ電話のような形式で診療を行います。そして診断結果をリアルタイムで利用者に伝え、必要な処方等を行うシステムになっています。ICT(情報通信技術)を導入したオンライン診療を行うことで、利用者の外来通院の負担を軽減したり医師の診療を補完し、効率良い医療の提供を目指しています。
D to P with N(Doctor to Patient with Nurseの略)とは、利用者宅に医師と連携する訪問看護師がいる状態でオンライン診療を行うことをいいます。特に利用者が高齢の場合、タブレット等の機器の扱いに慣れていないケースがあることから、オンライン診療のサポートとして訪問看護師が使用方法の説明を行い、医師との円滑なコミュニケーションを図る必要があります。また看護師がオンライン診療を受ける利用者宅に同席するメリットとして、機器の使い方の支援のみならず、医師からの指示により診療補助を行うことができます。
基本的なイメージとしては、病院に勤務する医師が慢性疾患等で長期間にわたって経過観察が必要な利用者に対し、対面診察を行った時に作成した診療計画に沿ってオンライン診療を行います。オンライン診療を行う場合、医師は利用者にオンライン診療について説明し、合意を得る必要があります。この診療計画は最低2年間保存することになっています。厚生労働省では、オンライン診療が完結した日から最低2年間で、診療録と合わせて5年間の保存が望ましいとしています。オンライン診療で、病状の悪化や違う症状がみられる場合は、外来や往診で診療を行うことが基本となります。初診は対面で行うことが原則ですが、例外として離島等の医師や医療機関が少ない地域では、初診からオンライン診療を行うケースがあります。
オンライン診療をスムーズに行うために!連携やコミュニケーションは「密」にとる
オンライン診療におけるD to P with Nでは、医師と看護師が前もって連携をとっておく必要があります。病院と訪問看護ステーションなど、医師と看護師が違う職場で働く場合もあるため、利用者の同意を得た上で利用者の病状などの情報を事前に共有しておくことで遠隔での診療の補助もスムーズに行うことができます。
また、医師との連携だけでなく、オンライン診療に不安を感じている利用者も中にはいます。不安を取り除き、診察時に利用者が主治医に相談しやすい環境を作ることも訪問看護の大切な役割です。そのためにも利用者の不安に寄り添える関係性を築いていくことが必要です。利用者や家族と密にコミュニケーションをとるだけでなく、医療機関やステーション内でも情報共有を行い、何かあった際にすぐに相談・共有・対応できる体制を整えましょう。
オンライン診療では必須!訪問看護でのタブレット活用
ここまでオンライン診療についてみてきました。オンライン診療は医師と利用者がテレビ電話で診察を行うため、テレビ電話を行える端末を用意する必要があります。オンライン診療を、現場に導入するために必要となってくるのが、iPad等のタブレットです。デスクトップPCよりも場所をとることもなく活用することができ、訪問看護師も気軽に持ち歩くことができます。訪問看護師のタブレットによって、医師と利用者がFaceTime等でオンライン診療を行うためにタブレットは必須です。オンライン診療だけでなく、タブレットで利用できる電子カルテを導入すると訪問看護の業務が楽になるでしょう。
訪問看護の電子カルテの機能には、次のようなものがあります。
- 看護記録の作成
- 報告書や計画書の作成
- 利用者の電子カルテ機能
- レセプトの電子化機能 等
今まで紙、手書きで行っていたものがオンライン上で行えるため、「利用者の情報共有が大変」「手書きでカルテを書いていると時間がかかってしまう」といった、現場ならではの悩みが解消され、現場の業務効率化を目指すことが可能となります。オンライン診療でタブレットを導入するステーションは、一緒に電子カルテの導入も検討してはいかがでしょうか?
まとめ
今回はオンライン診療についてご紹介してきました。オンライン診療は今後の在宅医療に必要不可欠な存在になってくるでしょう。それと同時に訪問看護ステーションは、オンライン診療の対応を、積極的に取り組んでいくことが重要になります。オンライン診療への取り組みの第一歩として、訪問看護でiPadなど、タブレット導入の検討してみてはいかがでしょうか。
訪問看護専用電子カルテ『iBow』では、今回ご紹介した看護記録や報告書の作成、電子カルテ機能など、訪問看護師を手助けする機能が多く搭載されています。もちろんiPadなど、タブレットでの利用に対応しています。タブレットでiBowを利用できるので、事務所以外での記録書の作成や遠隔での情報共有も可能です。より良い看護を提供するためにiBowを検討してみてください。少しでも気になる方はデモンストレーションでiBowの使用感を体験してみてください!タブレットを活用した訪問看護の運営方法もお伝えします。
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