訪問看護における理学療法士等の訪問 2024年度介護報酬改定 評価の見直しによるリハビリの今後

訪問看護における理学療法士等の訪問  2024年度介護報酬改定 評価の見直しによるリハビリの今後

2024年度の訪問看護の介護報酬・診療報酬改定について、特に重要な項目についてピックアップし、数回に分けて詳しく解説します。今回は訪問看護ステーションでの理学療法士等の訪問について、新設された減算を中心に注意点などを紹介します。

目次

訪問看護のリハビリテーションとは?

 訪問看護を利用する人の中には、看護師による医療的なケアだけでなくリハビリテーション(以下、リハビリ)を必要とするケースもあります。利用者の主治医が必要性を認め、訪問看護指示書にリハビリの項目が記載されていれば、介護保険・医療保険のいずれかを使ってリハビリを提供することができます。 訪問看護ステーションの中には、こうしたニーズに対応するために、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(以下:理学療法士等)といったリハビリの専門職が在籍しているところもあります。例えば、公益社団法人日本理学療法士協会によれば、2023年3月末時点で、約4,700人の理学療法士が訪問看護ステーションで勤務しているそうです。

訪問看護でリハビリテーションを提供する場合の注意点(介護保険)

理学療法士等による訪問回数はどのように数えるのか

 介護保険での訪問リハビリは1回20分のことが多く、1度に40分の訪問を行った場合には訪問回数は2回とされていました。 しかし、今回の減算新設に際して、厚生労働省からは「理学療法士等が連続して2回の訪問を行った場合は1回と数える」との解釈が示されました。例えば、月曜日と木曜日にそれぞれ2回ずつ訪問した場合は、算定回数は4回ですが、訪問回数は2回という計算になります。 

介護保険の場合

 1回最低20分。1人に対し週6回までの訪問が可能。1日に3回以上訪問した場合は、それぞれの訪問について10%の減算。利用者が要支援の場合は、それぞれの訪問について50%減算となります。

 

区分  単位数 
1回(20分間)  293単位 
1回(40分間)  586単位 
1回(60分間)  792単位(90/100) 

理学療法士等の訪問回数による減算

 2024年の報酬改定では、以下のいずれかに該当する訪問看護ステーションは、理学療法士等が訪問した場合に、1回につき8単位が減算されることになりました。 

  1. 前年度の理学療法士等の訪問回数が看護職員による訪問回数を超えている 
  2. 緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算をいずれも算定していない 

 また、介護予防訪問看護で、12ヶ月を超えて実施する場合、介護予防看護費の減算を算定している場合は1回15単位をさらに減算、算定していない場合は1回5単位を減算となります。

理学療法士の減算
参考:厚生労働省|社会保障審議会介護給付費分科会(第239回)

減算の背景と訪問看護で求められること

 今回、減算が新たに設けられた背景には、「訪問看護ステーションが求められている役割を明確にしていこう」という国の考え方があります。訪問看護ステーションの中には、スタッフのほとんどを理学療法士等が占めており、要支援といった軽度者のみを対象に、平日の日中にのみリハビリなどのサービスを提供するといった、本来の役割とはかけ離れた業務実態のところも散見されていました。今回の減算からもわかるように、国は訪問看護ステーションに対しては「医療ニーズの高い重度者」に対し「24時間・365日訪問する」ことを求めており、今後もこの体制を構築できているか否かで報酬面に大きな差がつく可能性もあります。 

電子カルテiBowは報酬改定にも対応

訪問看護専用電子カルテシステムiBow

電子カルテ「iBow」は、令和6年度の介護・診療報酬改定に対応しています。訪問看護ステーションのニーズに応じた機能が搭載されており、日々の記録からレセプト作成までの業務を効率化します。報酬改定に伴う変更点やオンライン請求・資格確認に対応予定です。さらにiBowのカスタマーサポートは、システムの使い方だけでなく、加算や制度についての相談も受け付けているため、診療報酬改定直後でも安心して利用できます。

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最後に

 今後、高齢化がさらに進むに従い、リハビリのニーズがある利用者が増えていくことは間違いないと思われますまた、それに応じて訪問看護ステーションが理学療法士等を雇用していくことは利用者へのサービス提供体制の強化という観点からも必要でしょう。しかし、そちらがメインになってしまっては訪問看護ステーションとしては本末転倒です。今後は看護師と理学療法士等がカンファレンス等を通じて密に連携しながら、適切な形でリハビリを提供していくことが求められると言えるでしょう。 

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