訪問看護師あるある!足のむくみの原因と対処法

訪問看護師あるある!足のむくみの原因と対処法

ふと気がつくと、足がむくんでしまいなかなか取れない・・・こんなお悩みはありませんか?勤務が終わって帰る頃には靴がキツくて履けないなど、こうした下半身のむくみは一般的に男性より女性に多くみられます。また、看護師はその職場環境やさまざまな要因から女性の中でも特に下肢がむくみやすいといわれています。訪問看護師の中にもむくみに悩んでいる方がいるんではないでしょうか?そこで今回は、訪問看護師のむくみの原因むくみ予防や解決法を紹介します。

目次

なぜ女性はむくみやすい?むくみのメカニズム

女性がむくみやすい理由の一つとして、男性よりも筋肉量が少ない点が挙げられます。脚の筋肉には重要なポンプ機能があり、下半身の静脈の血液は重力に逆らって下から上へと流れ、筋肉によるポンプ作用によって血液を心臓に戻しています。しかし、もともと筋肉量が少なかったり、立ちっぱなしや座りっぱなしなどの生活環境や運動不足、加齢などによって筋力が低下したりすると、ポンプ機能がうまく働かなくなります。すると血流が滞り、余分な水分が血液中やリンパ管からしみ出して、細胞と細胞の間にたまっていきます。これが足にむくみが生じる主なメカニズムです。

むくみはなぜ起こる?訪問看護師によくある4つの原因

むくみにはいくつか原因がありますが、今回は訪問看護師によくある原因の4つを詳しく紹介します。


 1.同一体位・立ち仕事による循環不良 
訪問看護師は、日常生活援助を中心に行なっています。特に医療依存度が高い利用者の看護では、長時間同一体位での介助や立ち仕事が多くなりますよね。また、空き時間には車内で記録を行い、時間がない場合は社内で昼食を摂取することも少なくありません。このように、訪問看護師は、立ち仕事や同一体位で過ごすことが多く、車での移動や車内での時間も長いため、水分が下肢を中心に停滞しやすく、むくみやすいといえるでしょう。

 2.過労・ストレス 
訪問看護師の役割には、医療従事者と利用者の調整役もあり、ときには両者の意見に挟まれて悩むこともありますよね。
それでなくても家族とのコミュニケーションやより良い療養環境を考えることで忙しいため、日常業務においても多大なストレスがかかっています。ストレス過多な状況は、交感神経が優位となり、血管を収縮させるこから全身の血流が悪くなります。ストレスや疲労の蓄積によりむくみが発生することにも繋がります。

 3.自律神経の乱れ 
オンコール対応やストレス過多により不規則な生活が続くと、自律神経が乱れ、むくみの一因となってしまいます。自律神経は暑い、寒い、眠いなど、体の感覚が脳に伝わり、体の機能をコントロールしています。このようなコントロールは血管の収縮、拡張も自律神経によって行われています。そのため、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経の乱れにより、血行が悪くなるため、むくみが起こります。
自律神経が乱れてしまうと、むくみだけでなく、だるさやる気が出ないなどの症状も出現します。また、疲れているとむくみ予防のための入浴やマッサージが億劫になってしまう場合もあります。寝不足やストレスを感じている方はまずは生活習慣を整えることが、むくみ撃退の近道になりそうです。

 4.冷え 
「冷え」は血行が悪くなることで血液が毛細血管に流れなくなってしまうことが原因です。日本人女性の約7割が冷え性を自覚しているという報告もあり、その要因としては、女性はもともと筋肉量が少なく、熱は運動や筋肉によって作られるため、冷え性になる方が多いためです。
訪問看護師は先ほども紹介したように、同一体位や立ち仕事の他、利用者宅で処置を行うため、室内と屋外との出入りが多く、この温度差も冷えの一因になります。このように、体が冷えていると血液循環が悪くなってしまい、水分が停滞してむくみに繋がります。
(参考:PRWire 江崎グリコ株式会社)

むくみの解消はその日のうちに!

慢性的にむくみがあると、皮下組織が硬くなり、脂肪や水分が貯留してしまいます。むくみがあることで体重増加や肥満の原因になりかねません。また、感覚鈍麻や痛みに繋がる場合もあります。むくんだ際はその都度、対処していく必要があります。ここでは、むくみが発生した際の対処法をご紹介します。

 

 入浴は血行が良くなり体質改善になる 
血液循環の改善には、入浴が効果的といわれています。ゆっくりと湯船につかることが難しい
という場合、シャワーを浴びながら足浴することで下肢の血行が良くなります。最近では炭酸やイオンを利用して、短時間の入浴でも循環が改善する入浴剤も販売されていますので、自分の生活に合った入浴方法を試してみてください。

 ストレッチやマッサージ 
ストレッチを行うことで、血行促進になり、むくみ解消が期待できます。特にふくらはぎは「第二の心臓」といわれており、ふくらはぎ少し伸ばすだけでも効果的です。
また、同様にむくんだ部分をマッサージすることで、血液循環を促し、余分な水分を排出することができます。忙しくてなかなかストレッチやマッサージに時間をかけられない方は、スキマ時間に足首を動かだけでも、同時にふくらはぎも動かすことができるため、むくみの軽減になります。ストレッチやマッサージは習慣化すると、リンパの流れがよくなり、慢性的なむくみの予防にも繋がりますので空いた時間に試してみてください。

 下肢を挙上する 
むくみが持続している場合は、
下肢を挙上して過ごしましょう。
下肢は物理的に下になっていることが多いため、挙上することで循環を促進する効果が期待できます。マッサージやストレッチと組み合わせると、効果が上がります。また、時間が取れない場合は寝ているときに枕などで下肢を献上すると良いでしょう。

 女性外来や婦人科に受診する 
慢性的なむくみが持続する、なかなか改善しない方は
医療機関へ受診してみるのもおすすめです。ホルモンバランスの影響や慢性的な冷えからくるむくみの場合、漢方薬の内服で改善する場合があります。
冷え性にも種類があり、それぞれ対処法も異なるため、気になる方は受診してみましょう。

むくみは対策は事前に!おすすめの予防策

先ほど、むくみの対処方法を紹介しました。では、事前にむくみを予防するためにはどうしたら良いのでしょうか。ここではむくみを予防する方法を紹介します。

 

 弾性ストッキング、着圧ソックスを使う 
弾性ストッキングや着圧ソックスは、看護師にはなじみ深いですよね。弾性ストッキングは
長期臥床患者や手術患者の血栓予防に使用する靴下ですが、適度な圧迫感で血流改善に効果的です。看護師向けの物販サイトにも、長さや強さが異なる着圧ソックスやストッキングが豊富に取り揃えられており、自分の好みに合わせて選択できます。むくみが強い方や皮膚が弱い方は、長時間の着用で皮膚損傷の原因となる恐れがあるため、2~3時間毎にはき直しや除圧を行いましょう。

 筋トレ 
ストレッチは体をほぐすことが目的であり、根本的な筋肉量の増加が目的であれば筋トレを行いましょう。下肢の循環障害は、筋肉量が少ないことが一因となっています。そのため、筋トレで筋肉量を増やすことで、下肢のポンプ機能が改善し、循環がスムーズになる効果があります。
同時に冷えの改善ストレス発散にも繋がるため積極的に行っていきましょう。

 体を冷やさない 
なるべく体を冷やさないように気を付けましょう。
夏であれば発汗も冷えの原因となるため、着替えや早めに汗を除去することが大切です。空調が効きすぎている場合に備え、一枚羽織れるものを常備しておきましょう。冬は体が冷えやすいため、発熱素材の肌着を使用しましょう。あまり厚着しすぎると発汗の原因になります。季節に関わらず水は常温か白湯がおすすめです。

 塩分を摂りすぎない、食生活の改善 
塩分の過剰摂取は、体に水分を貯留してしまい、慢性的なむくみの原因となります。厚生労働省によると、理想の塩分摂取量は、成人男性だと1日10g未満、成人女性は8g未満となっています。
調味料のかけすぎや使いすぎに注意しましょう。また、
塩分を摂取しすぎてしまった場合は、野菜や果物、海藻を積極的に摂取しましょう。野菜や海藻に含まれているカリウムは体内に入ると、過剰に摂取した塩を水分と結合させ体外へ排出してる役割があります。しかし、野菜の中には、きゅうりやトマトなど食べ過ぎると体を冷やしてしまう野菜もあるため、どんな野菜が効果的か調べてみると良いでしょう。

 こまめに水をとる 
むくみがあると、水分摂取を敬遠する方がいますが、それは逆効果です。水分が不足してしまうと、水分をため込む作用が働き、むくみやすくなってしまいます。そのため、
体が水分不足を感じないよう1日1.5L~2Lの水分摂取が必要です。むくみが気になる方は訪問と訪問の間、食事前後などタイミングを決めてしっかり水分摂取を行っていきましょう。

まとめ

むくみの原因から予防方法について紹介しました。むくむ原因は1つではない場合も多く、自分なりの改善方法を試していかなければなりません。対処方法や予防を業務の合間にうまく取り入れつつ、自分なりの改善方法を確立できると良いですね。
iBowお役立ち情報では、今後も役立つ情報をお伝えしていきます。ぜひ、次回の記事もチェックしてください!

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