訪問看護のオンコール!頻度・緊急時の対応・手当・過ごし方

訪問看護のオンコール!頻度・緊急時の対応・手当・過ごし方

訪問看護では、病院等のように「夜勤」を行っているステーションは少ないですが、代わりに「オンコール」業務があるステーションが多いでしょう。中には「オンコールはきつい」「オンコールはストレスが溜まりそう」と心配している看護師いるのではないでしょうか。しかし、それだけで訪問看護を諦める必要はありません。今回は訪問看護のオンコールについて内容から手当まで詳しく紹介します。

目次

訪問看護のオンコールとは?

利用者の急変等緊急時に備えて24時間365日緊急対応ができるよう体制を整えて待機することを「オンコール」といいます。昨今における利用者のニーズの多様化に伴い、多くの訪問看護ステーションにおいてオンコール制度が導入されており、利用者や家族が安心して療養生活を送るために重要な役割を担っています。

オンコールでは担当するスタッフがオンコール専用の携帯電話を身に着け、利用者や家族からの電話連絡に応じる形が一般的です。そのため、これから訪問看護業界で働こうと考えている人の中には「オンコール」に対して不安を抱えている人も多いことでしょう。オンコールは、訪問看護ステーションによって1人体制のこともあればメイン・サブの2人体制をとっている所もあります。大半の場合どちらでも最初のうちはしっかりとフォローしてもらえることがほとんどですので、この点については安心してよいでしょう。

気になる!オンコールの頻度とは

オンコール担当はステーションに所属する看護師で持ち回りの当番制をとっている所がほとんどですので、オンコール担当の頻度はスタッフの数によって異なります。一般的には月4~8回程度となることが多く、1日オンコール担当を行った後、数日空いてから再びオンコール担当となることもあれば何日か連続でオンコール担当となることもあります。シフトの組み方もステーションによりまちまちです。メイン・サブの2人体制をとっている場合「自分の他にもう一人控えている」という事実は非常に心強いのですが、その分オンコールの日数や頻度が多くなってしまう可能性もあることに留意しておきましょう。

教えて!オンコールが鳴った時は必ず訪問しないといけない?

オンコールの電話が鳴ったからといって、必ず利用者のもとを訪問しなければならないわけではありません。オンコールの電話が鳴った際はまず相手が何を伝えたいのかしっかり聞き取り、利用者のもとを訪問しなければならない内容かどうか落ち着いて確認しましょう。多くの場合は利用者や家族からの相談に電話で対応するだけで済みます。厚生労働省によると、一般的な訪問看護ステーションの場合緊急訪問の必要がある利用者は1割未満であり、その緊急訪問の回数は利用者1人あたり月3回程であることがわかっています。
(参考:厚生労働省「訪問看護(参考資料)」第142回(H29.7.5))

決して多くないとはいえ、退院直後や終末期の利用者で状態の急変がある場合、緊急訪問が必要となることも考えられます。中には電話相談で良いのか訪問が必要であるかの判断に迷うケースもあるでしょう。そのため、後から「あの時訪問していれば良かった」と思っても「時すでに遅し」ですので、訪問に迷った場合は管理者やサブの待機者に相談するか、迷ったときにどのように行動するべきかは事前にステーション内で統一しておくことが大切です。

どうしているの?オンコール当番の過ごし方(平日/休日)と注意点

ここではオンコール当番になった時の過ごし方と注意点について、具体的な例を元に、平日と休日に分けて見ていくことにします。

平日オンコールの場合

平日オンコールの場合、朝は通常通りステーションに出勤し、オンコール用の携帯電話を身に着けた上で訪問業務やステーションでの業務を行います。訪問中ですぐにオンコールの電話に出られないこともあるかもしれませんが、基本的にはすぐに電話対応できるよう体制を整えておきましょう。ステーションによっては日中は事務所で緊急電話を取り、管理者が対応していることもあります。

ステーションの営業時間後からは夜間のオンコール担当となります。一般的には、他スタッフと同様にステーションから自宅へ戻り、そのまま自宅でオンコールを担う「自宅当直」となります。そのため、退勤時には必ずオンコール用の携帯電話とオンコールバッグを持ち帰り、いつ何時であっても電話に対応できるようにしておきさえすれば、自宅では家事や育児等をして自由に過ごして問題ありません。しかし、緊急訪問に備え、飲酒はもちろん厳禁です。またオンコール用携帯電話は着信をしっかり確認できる状態にした上で、入浴時や就寝時も肌身離さず持ち歩きましょう。

休日オンコールの場合

休日オンコールの場合はステーションへ出勤する必要はありません。また、24時間ずっと自宅にいなければならないということもなく、買い物や用事で外出しても構いません。しかし、どこへ行く時でもオンコール用の携帯電話を身に着けて行動する必要があります。そして、緊急時にすぐに対応できるよう遠出や飲酒は控える必要があります。夜間の対応については、平日と同様です。寝ていても電話に気づけるように自分なりの工夫をしましょう。

どれくらいもらえるの?オンコールの手当て

オンコールでは、ほとんどのステーションにおいて特別手当が支給されます。「オンコール手当」と「緊急訪問手当」の2種類の手当が支給されることが多いといえるでしょう。

オンコール手当

「オンコール手当」は、緊急訪問の有無に関わらずオンコール担当スタッフとしてオンコール担当携帯電話を持ち歩き、いつでも対応できる体制を整えていたことに対して支給される手当です。これはオンコール担当になった時点で必ず支給される手当です。全国訪問看護事業協会の調査によると、オンコール手当の相場は1回あたり1,000円~3,000円となっています。2人体制の場合のサブの手当は、1,000円未満~2,000円程度となります。
(参考:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」)

緊急訪問手当

緊急訪問手当は待機中に緊急訪問が必要となった場合に「オンコール手当」に加えて支給される手当で、全国訪問看護協会調べでは60分当たり2,000円~5,000円が相場となっています。
(参考:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」)

必要なケアや処置により滞在時間が異なるため、通常は滞在時間が長ければ長い分だけ手当がつくステーションが多いでしょう。しかし、オンコール手当も緊急訪問手当もステーションによって異なります。これから訪問看護に携わる人は、予め手当がどの程度になるのか確認しておきましょう。

オンコールの負担軽減!『iBow』+『iBow KINTAI』

オンコール業務は一人でこなさなければならないことも多く、負担がかかりますよね。そこでおすすめしたいのが、訪問看護専用電子カルテ『iBow』と『iBow KINTAI』です。

訪問看護専用電子カルテ『iBow』

iBowでは訪問時に「特記すべき症状変化」があった利用者さんと、その時の訪問看護記録書Ⅱをピックアップする機能があります。事前にオンコールの可能性がある利用者さんの情報を、効率よく確認することが可能です。
「今日はオンコールがありそう」そんな時はiBowで可能性のある利用者さんをピックアップし、事前に連絡して状況を確認しておくことも効果的です。

 

 

他にもiBowは訪問看護記録書や月次報告書などの制度上必要な帳票類だけでなく、「24時間体制」というユーザー様ごとに情報共有ができる、連絡帳のような機能があります。電話対応などの細かな情報までしっかり記録に残すことができるのでオンコールの電話対応の記録に活用できます。「24時間体制」という機能では、よりスピーディーに簡潔に、ステーションの職員全員に対応内容の共有ができます。

 

 

iBowについて問い合わせる

訪問看護専用 勤怠管理 iBow KINTAI

iBow KINTAIではオンコールの勤務表の作成も可能です。管理者が使用することで、スタッフのシフトや働き方、オンコール担当の頻度について把握しやすく、スタッフの負担軽減に繋がります。

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iBow KINTAI単体でもご利用できるので気になる方はぜひ、チェックしてみてください。
※一部有料機能もあります。

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まとめ

今回は、訪問看護におけるオンコール業務について紹介しました。在宅で療養している利用者は状態が安定していることが多い一方で、休日や夜間に終末期等で急変やエンゼルケアが必要となる場面も出てきます。

そのような場面においてもオンコール担当者が落ち着いて、かつできる限りスムーズに対応するには、訪問看護システムの利用がおすすめです。訪問看護ステーションの皆が安心してオンコール担当にあたれるような体制作りを行う上で、『iBow』や『iBow KINTAI』の導入についてもぜひ、検討してみてください。

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