訪問看護ステーションのブランディング
訪問看護ステーション運営において最も多いお悩みの1つに
人材マネジメントや人材育成があります。
マネジメント・育成がうまくいかず、スタッフが離職してしまう・・・
そんなお悩みを抱えているステーション様も少なくありません。
それらのお悩みに対するコラムを、
iBowお役立ち情報から月1回ペースでお届けいたします!
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「第1回:コミュニケーションが良い職場とは?」
「第2回:職員がイキイキ働くチーム作りとは?」
「第3回:「思い」のマネジメントとは?」
今回のテーマは、弊社主催にて開催するセミナーでも取り扱う予定の
「ブランディング」について、ご紹介いたします!
1. ブランド戦略とは
「ブランド」という言葉にどんなイメージを持たれているでしょうか。
高級品、有名なお店、誰もが知っている名前などでしょうか。
ブランドとは「差別化された価値」と説明されています。
バックやチョコレートなど、様々なものについて、同じ機能、同じ原材料であっても、「デザインが洗練されている」とか「香りが良くてなめらか」など、ほかの店のものとの「違い」を多くの顧客が認めているとそれが「価値」となり、ブランディングが確立されるのです。企業ではそのように「顧客」から選んでもらうため、「顧客」に特別な価値を感じてもらって喜んでもらうための活動を行っており、それをブランド戦略と言っています。
では、訪問看護ステーションにとっての「ブランド」とはどのようなものでしょうか。
他のステーションとは「違う」ところ
利用者さんが「価値がある」と感じるところ
利用者さんに「喜んでもらえる」ところが明確になることが、
訪問看護ステーションにとってのブランディングです。
「価値は顧客が認めるもの」、ですから、訪問看護ステーションにとっての顧客、利用者さん、ケアマネジャー、主治医など、訪問看護の依頼をいただく先の方々に「価値」を感じてもらうことがブランド戦略ということになります。
2. どんなステーションになりたいですか?
では、どんな「ブランドイメージ」を持っていただきたいと思っているでしょうか。
「価値は顧客が認める」とは言っても、自分たちの側にも「こう思ってもらいたい」という理想のブランドイメージがありますよね。看取りができるステーション、家族の心のケアをしてくれるステーション、リハビリを沢山提供してくれるステーション、小児に強いステーションなど、そのステーションの特色としているところや、力を入れているところを、「顧客」にも認めてもらえるのが一番嬉しいことでしょう。
そのためにも、自分たちがどんなステーションになりたいか、という具体的なイメージを持っていることが大切です。もちろん、訪問看護ステーションを立ち上げたときの「思い」はありますし、ビジョンを持って運営していることでしょう。でも、その思いや自分たちの強みとしている(強みとしたい)看護について、管理者さんだけが思っているだけでは、顧客にはうまく伝わらないのです。むしろ、期待外れなサービスを提供するスタッフがいれば、マイナスイメージになってしまうのです。
3. メンバーで共有する、語り合う時も大切
ブランド戦略の基本は、自分たちのなりたい姿、自分たちが目指している看護、大切にしている思い、他のステーションにはない強みなどを、メンバー全員で共有することです。そして、私たちはこんなステーションです、というアピールに対して、顧客である利用者さんやケアマネジャーさんが「本当に、そういうステーションだ」と感じてもらえれば、ブランドとして確立するのです。
「家族ケアにも力を入れて、安心して在宅療養をしてもらおう」という思いで、すべてのスタッフが利用者さんとご家族に接し、「お看取りの時も、看護師さんに支えてもらってよかった」と家族に感じていただければ、そこに「丁寧な家族ケア」という価値が生まれます。
メンバー全員が自分たちのブランディングについて語り合い、共通の意識を持って日々の看護に当たることができるように、忙しい毎日の中でもミーティングなどの機会を持つようにして行きましょう。