目標管理を訪問看護運営に取り入れよう!組織のために必須なマネジメント手法

目標管理を訪問看護運営に取り入れよう!組織のために必須なマネジメント手法

あなたのステーションでは目標管理はできていますか。訪問看護ステーションを経営・マネジメントする上で、目標管理はとても重要です。では、目標管理とは具体的にどのようなことをするのでしょうか。目標管理を行うにあたり、その意義や中身についてきちんと理解していなければなりません。目標管理について理解することで組織やスタッフの適切な評価が可能となり、スタッフのマネジメントにもつながります。

今回の記事では経営者の方に向けて、訪問看護の現場における目標管理の重要性についてお伝えします。

目次

目標管理とは

目標管理とは、組織の目標とリンクさせた個人の目標設定を行い、組織全体の目標達成を目的とするマネジメント手法のことです。多くの一般企業で取り入れられています。目標管理の目的は次の通りです。

1.組織全体のビジョンや目標が全スタッフに共有されること
2.スタッフが自分の能力に気づきそれを自発的に成長させること
3.スタッフのモチベーションを向上させること

 

つまりスタッフ自らが、目標に向けたルールの中で組織を動かしていく方法です。目標管理を行うことで組織全体の成長だけではなく、人材育成にもつながります。逆に個人が成長できない職場では、組織の成長も望めません。組織の成長のためにも目標管理というマネジメント手法を取り入れてみましょう。また、経営や目標管理という言葉を聞くと一般企業をイメージするのではないでしょうか。企業とは営利を目的として、継続的に生産・販売・サービスなどの経済活動を営む組織体の事です。企業は一定の条件を満たしていれば、従業員が一人でも企業といえます。

しかし訪問看護はスタッフが一人では成り立ちません。訪問看護ステーションを運営するには複数のスタッフが必要です。また、訪問看護では経営を良くするために利用者数を増やしていきながら、スタッフ数も増やしていきます。しかしスタッフ数が増えても、それが組織化されなければ経営は成り立ちません。ステーションの組織目標の到達を目指すためにも、目標管理は重要であるといえます。

医療経営の評価指標とIC

先ほど、目標管理の重要性についてご紹介しました。病院でも経営管理が必要であり、医療経営の評価指標は4つの項目から成り立っています。医療経営とは、一般経営とは異なり、医療の理念を実現するために、人材、物資、資金、情報などを組織化し、それを継続的に運営・発展させようとする活動です。

 1.生産性 
患者単金(単価)をいかに高めるか、患者単金(単価)が、一定ならば、どれだけ多くの患者に入院してもらえるか(ベッド回転率)、来てもらえるか。

 2.収益性 
収益性とは、利益があがっているかどうか。
( しかし、医療の理念をもった組織を、収益性のみで判断できないことも理解していること。)

 3.安全性 
医療サービスの質が安定したものであること。組織運営にひずみがなく、継続的であること。

 4.成長性 
国の医療政策の枠組みの中で、患者サービスの質で勝負する。患者増、手術件数増等も指標。

 

評価をするためには、それぞれの目標を数値で管理します。数値で設定された目標を効率的に評価するには、ICTの導入が不可欠です。スタッフの人数や勤務時間、有給取得率など、ICTを用いて管理することをおすすめします。目標管理や評価は大事ですが、評価することだけに時間を割かれないようにしましょう。
(※参考)東京医療保健大学 看護学科 坂本 すが 『今、看護管理者は病院経営 にどう関わるか にどう関わる』

 

訪問看護の目標値と評価指標

目標値を決めるには、自分たちのベースライン(日常的な値)を十分に把握しておくために、経時的な値の変化をみることが重要です。事情があって、その月だけ値が高くなることもありますので、一時点だけで判断することは避けましょう。そして、スタッフ全員で課題を共有し、目標値を定めて、無理のない範囲で取り組みましょう。例えば、「褥瘡をゼロにする」という、絶対的な数値目標を立てると、苦しい状況になります。高齢化も進み、ある程度の褥瘡は発生するでしょう。「ゼロ」という絶対的な数字よりも「許容できる範囲」を目標にしてはいかがでしょうか。もっとも重要なことは「褥瘡」を防ぐことです。目標に関しては長期的に取り組むことは重要ですが「昨年度よりも数値が良くなる」ことを目標にすると、毎年右肩あがりの成果が期待されます。一方で、新規利用者率の高い年やスタッフの入れ替わりが多い年もあります。ステーション状況によっては「昨年度と同等の結果を維持する」という目標でも良いので実現できる具体的な数値目標を設定することが大切です。目標が定まった後は、どのようにすれば目標を達成できるかを考えます。「何を」「どれぐらい」「いつまでに」「誰が」「どのようにして」達成するのかを整理し、具体的な実施計画を立てましょう。

訪問看護の評価には、訪問件数や訪問時間が必要です。他にもオンコール回数や緊急呼び出しの実働時間も、訪問看護特有の評価指標となるでしょう。訪問看護師の勤務時間や訪問件数・時間を管理するには、訪問看護に特化した電子カルテを導入すると、効率的に評価が可能になります。評価は目標に即したものでなければなりません。効果的・効率的に評価できるよう、ぜひICTの導入を検討してみてください。目標管理が有効に行われることで、スタッフのモチベーションや意識の向上につながります。それはステーション全体の、組織としての目標到達に大きく近づくことができるでしょう。

評価指標の確認にも便利!訪問看護専用電子カルテ『iBow』

iBowでは看護記録書の作成以外にも様々な統計データを出力することができます。訪問時間、訪問件数、医療保険・介護保険の人数やターミナルケアの実施状況、別表7の利用者、褥瘡対策の実施状況も確認できるので、医療依存度の高い利用者の受け入れ状況なども確認が可能です。また、スタッフごとの訪問回数や時間など自動的に集計できるので、このスタッフは訪問件数が多い、また訪問件数は少ないが医療依存度の高い利用者のケアを行っているなど評価指標の確認にも便利です。

iBow

>iBowで出力できる統計データをみる

まとめ

今回は訪問看護ステーションを経営する上での目標管理の重要性をお伝えしました。一般企業や病院だけではなく、訪問看護の経営にも目標管理が必須です。目標管理は、スタッフと組織の目標を共有し、それを達成するためにあります。目標の評価指標を理解して適切な評価をできるようにしましょう。あなたが経営するステーションで、まだ目標管理を取り入れていなければ、この記事を参考に、ぜひ取り入れてみてください。

効率的に評価をするためにはITの導入がおすすめです。訪問看護専用電子カルテ『iBow』では様々な統計データを出力することができます。訪問時間や訪問件数、利用者の人数などステーションの評価を行うためにiBowの導入を、ぜひ検討してください。
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