多職種連携に必要なエチケット
訪問看護ステーション運営において最も多いお悩みの1つに
人材マネジメントや人材育成があります。
マネジメント・育成がうまくいかず、スタッフが離職してしまう・・・
そんなお悩みを抱えているステーション様も少なくありません。
それらのお悩みに対するコラムを、
iBowお役立ち情報から月1回ペースでお届けいたします!
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今回のテーマは、「多職種連携」です。
多職種連携が大切なのはわかっているけれど、どうしたらいいの?
また、多職種とのコミュニケーションにお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、多職種連携の課題や解決するための「考え方」・「方法」についてお伝えします。
1.ますます求められる多職種連携
人生最終段階の医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライが改定されましたね。ACP(Advance Care Planningアドバンス・ケア・プランニング)の概念が明確に示され、お一人お一人の望む最後の時の過ごし方を尊重する、QOD(Quality of Death クオリティ・オブ・デス)という考え方が示されました。
このACPの愛称が「人生会議」に決まったというニュースはまだ耳に新しいことと思います。ACPはこの4月から一部の入院基本料や加算の算定要件になっていることもあり、人生の最後の時にどのような医療やケアを受けたいか、自分の望む最後の時の過ごし方を多くの医療介護の専門職と一緒に話し合う、そのような場がこれからますます増えてくることでしょう。
2.多職種連携の課題は「壁」
医療介護専門職の皆さまは、患者さんや利用者さんに対し、わかりやすく・丁寧に説明を行うよう常日頃心掛けていらっしゃるかと思います。それでは、専門職同士の会話ではどうでしょうか。
人生会議、退院カンファレンスなどはもちろん、サービス担当者会議や入院病棟でのNSTなど、多くのライセンスの違う専門職が集まって話をする機会は増えてきています。しかし、そのような多職種連携に課題を感じることはないでしょうか。
例えば、職種によるヒエラルキーを感じてしまう。話がうまく伝わらないなど。専門職同士ですから、お互いの仕事、専門知識を知っていて当然、と思い込んでいるということもあるのかも知れません。
また、「言葉の壁」もあります。同じ内容のことを指していても、職種によって表現が違っていたりします。
例えば「特別食」というと、行事食や好みによって献立を変更してもらう食事のように思いますが、栄養士さんたちにとっては治療食などの特別食加算を意味しています。
そのほか、在宅酸素のことをHOTと表現したり、血液中の酸素飽和度をSPO2と言ったり、他方ではサチュレーションと言ったり…
人によって、職種によって様々です。聞いたことのない表現もありますよね。
そのような言葉の「壁」が多職種連携には潜んでいるのです。
3.曖昧な理解は危険。丁寧な説明を心がけましょう
大切なことは、まず「聞く」ことです。
サチュレーションってなんのことですか? と聞くことは恥ずかしいことではありません。そんなことも知らないの?という言葉を怖がらずに、まずは聞くことが大切です。一度聞けばそのあとはお互いの連携がスムーズになります。
看護師さんは聞かれることが多い職種です。
介護士や栄養士、薬剤師などチームで患者さん、利用者さんを支えるメンバーですから、お互いの理解が一致していなければとても危険な状況にもなります。
相手が自分と同じ理解をしているか、言葉や表現が分かりにくくないか。
ほんの少しの気遣いで相互理解が深まり、患者さん利用者さんにとってより良いチーム医療・ケアを提供できるようになります。
多職種連携がますます求められるこれからの医療介護連携は、お互いを思いやる丁寧な対応がスムーズな連携の鍵になるでしょう。
4.持ち歩き可能なシステムを会議に持参し、視覚的に情報を共有
タブレット等で使用する利用者情報管理システムを、サービス担当者会議など
の多職種で話し合う機会に持参し、同席者と情報を視覚的に共有するのも一つの手です。
最近ではカルテの持ち出しに厳しい事業所も増えてきているかと思います。
そういった時に、セキュリティがしっかりと担保されているシステムならば持参できますよね。
利用者情報をシステムで管理することのメリットは、その利用者に対するすべての記録(バイタルなどの基礎情報はもちろん、電話対応などの履歴も)を一括管理できる点です。
訪問看護専用電子カルテ「iBow(アイボウ)」なら、会議で共有された情報を即時に記録できることはもちろん、今までの記録は全てシステムに保存されているので、必要な情報をすぐに調べて伝えることができます。言葉で伝えるのが難しい事柄については、視覚的な伝達方法(写真やデータのグラフなど)も活用して、お互いに共通の認識を持つことも大切です。
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