今さら聞けない!電話対応のマナー ~電話が苦手な訪問看護師必見!~
訪問看護の仕事をしていると病院勤務に比べて電話対応をする機会が多くあります。しかし、訪問看護師の中には「顔を見ながらなら普通に話せるのに、電話だとなぜか緊張してしまう」「できれば電話を使いたくない」と電話対応に苦手意識がある方や電話対応で失敗するのが怖いと思っている方もいるのではないでしょうか。
電話対応に対する苦手意識を持っている方でも、基本的なマナーを覚えたり、工夫をすることで苦手意識がなくなることもあります。そこで今回は、電話対応に苦手意識がある方に向けて、電話対応をするメリットと電話対応の基本的なマナーについて紹介します。
電話対応をする3つのメリット
■メリット1:素早い連携が可能
訪問看護では関連機関や医療機関、利用者やその家族、ステーション内のスタッフなど様々な方とこまめに連絡を取らなければいけません。メールやFAXでもすぐに相手に届けることはできますが、相手がそれを見たかどうか確認できません。電話なら相手を呼び出して直接対話する事になるので、急いで対応してもらう必要がある要件は電話を使うのが確実です。
■メリット2:細かいニュアンスを伝えることができる
メールやLINEでの連絡よりも、電話の方が話の内容を理解できた経験はありませんか。文章だけを見てわからないことも、電話の場合は、声のトーンや声量から自分自身の感情なども相手に伝わります。訪問看護では文章では伝えづらい利用者の細かなニュアンスもあると思うのでメールやFAXだけでなく電話で伝えることも大切です。また、電話の場合はわからないことはすぐに質問し合えるので、お互いの意思確認もでき、細かいところまで伝えることができます。
■メリット3:自分自身のスキルアップにつながる
電話対応は『 ビジネススキル 』の一つです。電話対応ができるようになると、自然とビジネススキルが身につき、自分自身のスキルアップにつながります。電話対応の基本的なマナーを身に着けることは仕事だけではなく、プライベートで目上の方とお話をする際にも役立つと思います。
知っておけば怖くない!電話対応の基本的なマナー
基本的なマナーを理解していないと、どう話して良いかがわからず戸惑ってしまいます。電話をかける時のマナーにはどんなものがあるか確認しましょう。
■かける前にメモ用紙と筆記用具を電話近くに置いておく
自分から相手側に伝えるだけの内容や自分が把握しておくだけの内容であればメモは不要かもしれません。しかし、電話はいつかかってくるかわかりません。いつかかってきてもすぐに対応できるように電話の近くにメモ用紙と筆記用具をあらかじめ用意しておきましょう。
■電話は3コール以内に出る
電話の1コールは多くのもので3秒程度と言われています。つまり、3コールは約10秒です。10秒は何もせずに待つ時間としては長く感じるものです。その時間、先方を待たせるというのは、ビジネスにおいて信頼関係や対応のスピードを判断されかねないポイントです。スピード感のある対応ができる訪問看護ステーションとして覚えてもらうためにも、できるだけ3コール以内に電話に出るようにしましょう。
■先方の話は必ずメモを取る
先方の話を忘れてしまう、勘違いしてしまうというのは重大なコミュニケーションミスを引き起こします。伝達ミスを防ぐため、用件はどんなに短いものでもメモをする習慣をつけましょう。担当者不在で相手が「かけ直す」と言った場合でも、しっかりメモを取り、担当者や責任者の方に伝えるようにすることをおすすめします。
■電話をかける時間帯を選ぶ
ケアマネージャーや利用者宛に電話で連絡をする時には、相手のライフスタイルをイメージして、出やすい時間帯にかけると良いでしょう。ケアマネージャーに電話をする場合は、始業時間前や就業時間後、昼食時などは控えるようにしましょう。就業時間内でも、始業直後や就業直前は、当日のスケジュールの確認や1日の仕事のまとめをしていることが多いので、その時間帯はバタバタしがちです。こういった時間帯を避ける気遣いは先方にも伝わると思います。どうしてもかけなければならない場合「朝早くから申し訳ございません」「お昼休み中に申し訳ございません」 など一言添えるのも良いでしょう。
■取り次ぐ時は保留にする
取り次ぎの電話があった時には、一度保留にしてから担当者に取り次ぐようにしましょう。受話器を手で押さえて、聞こえないようにしていることがあるかもしれませんが、もしかすると相手にこちらの声が聞こえているかもしれません。こちらの声が先方に聞こえないようにするために、必ず保留ボタンを押してから取り次ぎましょう。また、保留が長く続いて相手を待たせてしまいそうな場合は、一度電話に出て状況を伝えましょう。「お待たせして申し訳ございません。○○○○のため、もう少しお待ちいただけますでしょうか」もしくは「お待たせして申し訳ございません。お調べするのに時間がかかりますので、かけ直しさせていただいてもよろしいでしょうか」など、相手への気遣いを忘れないことが大切です。
■電話が終わったら、先方が切ったことを確認してから受話器を置く
外部の方や目上の方からの電話の場合は、先方が電話を切ったことを確認してから、こちらの電話を切るようにしましょう。受話器を置く時の音などのノイズは聞いていて快い音ではありません。その音でもし先方が不快になったら、今までの電話対応でのマナーがしっかりしていても、最後に悪い印象を与える可能性があります。最後まで相手が快い気持ちで電話を終われるよう、心がけましょう。
まとめ
今回は電話対応について、電話対応のメリットや基本的なマナーについて紹介しました。相手の顔が見えない電話は、それだけで緊張してしまうので電話対応に負担を感じている人もいるかもしれません。何事もそうですが、電話対応も経験を積むことで自然とできるようになっていきます。まずは、基本的なマナーを覚えて、電話に出ることから始めてみてはいかがでしょうか。5回、10回と経験していく中で、自分自身の成長を感じることができるようになると思います。そうなると、今は苦手な電話対応も苦手意識を克服し、日常の1つになっていくと思います。
次回は苦手意識を払拭すべく、電話対応のコツをご紹介します。
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