悩める訪問看護師の方へ!「ネガティブ」な気持ちと向き合う方法
訪問看護師は他の職業と比べ、人と関わることが多く、人間関係の悩みやストレスを感じる方が多いかと思います。そのような状態が続くとネガティブな気持ちになってしまいがちです。ネガティブな気持ちになるのは、思考がマイナス思考の時です。マイナス思考は、ある物事を悲観的な方向に考えを巡らせてしまい、その考えからさらにマイナスの方向に考えてしまうようになり、負のスパイラルに陥ることもあります。今回はそのような悩みやストレスを抱えている方に向けて、ネガティブな気持ちをポジティブに変化させていく方法をご紹介します。
ネガティブの原因!マイナス思考がルーティーンになっていませんか?
ネガティブな気持ちになるのは、マイナス思考で物事を捉えているからです。マイナス思考の人の口癖、心の会話の癖は、「自分はどうせ何をやってもダメ」「次もきっとうまくいかない」などの物事を悲観的に捉えたものが多くあります。悲観的に物事を捉えているので、行動する前から「自分はダメ」「何かすると失敗する」と考えてしまい、消極的になり、何も行動できなくなります。行動できない自分を見て、さらに「自分はダメ」などと考えてしまい、恐れや不安だけが大きくなってしまいます。
日本人は、真面目で勤勉で律儀な性格の人が多く、小さなミスをしただけでも「自分は何もできない」「自分はこんな簡単なこともできない」と思い、ネガティブな気持ちになりがちです。日本人特有の考え方も影響しているので、ネガティブになることは仕方がない部分もあります。ネガティブな気持ちになること自体は、誰にでもあることなので、その時の対処法や自分の気持ちを切り替える方法を知っておくことが大事になります。
「ポジティブになろう!」とするのは逆効果!
ネガティブな気持ちになったときに、やってしまいがちなのが「ポジティブになろう!」と無理に考えようとすることです。これは、他の看護師や事務員の方から声をかけられるのも同様に逆効果です。人間には思考の癖があり、生まれた時からマイナス思考なのかプラス思考なのかがある程度決まっているといわれています。元からマイナス思考でネガティブな気持ちになりやすい人は「ネガティブ」な気持ちの時に「ポジティブになろう!」と声かけられたり、「ポジティブにならないと」と考えたりすると感情を司る部位が活性化してさらにネガティブになってしまいます。
ネガティブな気持ちを切り替えるには、感情に訴えるのではなく日々の行動に気持ちが上がる行動を入れておく必要があります。人の記憶は睡眠時に定着するのでネガティブな気持ちを翌日まで持ち越さない方法は、寝る前に良かったこと・楽しいことを考えることです。良かったこととは「成功体験」のことです。大小問わず成功したこと、自分が誇りに思えたこと、うまく対応できたこと、他人に褒められたことなどを思い出してみると自己評価も上がっていきます。また、考えるだけでなく「成功記録」を紙に書いてそれを読み返す習慣をつけ、なるべくポジティブな出来事に目を向けることもネガティブにならない方法の一つです。
ネガティブな気持ちの時にそんなことを考えられないという人もいるかと思います。その場合は無理して良いことを考えるのではなく、楽しかった思い出の写真などを見れば、自然とその時の風景や感情が沸き上がってきます。
ネガティブな感情になってしまっときは、「成功記録」を見返して自己評価を上げる、良い思い出の写真を見て楽しい気持ちを思い出すなど自分なりの習慣を身に付けると、気持ちを引きずることは少なくなるでしょう。
マイナス思考の負のスパイラルから抜け出す方法とは
仕事でうまくいかなかった、人間関係が複雑で気が滅入ることが多い、子育てで悩みがあるなどが原因で負のループから抜け出せないという人もいると思います。そこで、マイナス思考の負のスパイラルから抜け出す方法を3つ紹介します。
今やるべきことに集中する
マイナス思考の負のスパイラルに入ってしまう時は、「あの時にこうしておけば、〇〇だったのに」という過去のことに囚われていることが多いです。または、「この後、こうなってしまったらどうしよう」という未来のことを考えていることもあります。このように、マイナス思考は過去か未来のことばかり考えており、「今」を生きていないのです。今やるべきことに集中することで、過去や未来のことを考えなくなり、ネガティブな気持ちがなくなります。
楽観的に考える
日本人は真面目で勤勉という話をしましたが、そのせいで楽観的に考えることが苦手な人も多いと思います。どんな出来事も真面目に考えてしまい、落ち込むこともあります。そんな時には「なんとかなる」「仕方ない」という言葉を自分にかけてみてください。そんなことは簡単にはできないと思う方もいると思います。しかし、今までの人生の中で「これはダメかもしれない」と思う経験は数多くしてきたのではないでしょうか。その当時は「もうダメだ」と思っていても、時が経つと笑い話になっていることもあります。将来の笑い話ができたと思い「なんとかなる」と考えると気持ちが楽になります。
軽い運動で、汗をかく
運動して汗をかくことは、体内のデトックスにもなりますし、心のデトックスにもなります。体を動かすことで考えることに使っていた意識を運動に向け、考えることを半強制的に一度ストップさせます。ついついマイナス思考になって、負のスパイラルに陥ってしまう場合は、体を動かし思考をストップしましょう。それだけで、何を気にしていたかを忘れることもあり、気持ちが楽になります。ジムなどで体を動かすことはもちろん効果的ですが、電車やバス通勤でいつも降りる駅より一駅手前で降りて歩くなど、軽い運動でも良いです。スキマ時間で体を動かし、心も体もリフレッシュしましょう。
まとめ
今回は、ネガティブな気持ちに悩む訪問看護師の方に向けて、対処方法についてお伝えしました。人と関わることが多い仕事だからこそ、人間関係に悩み、ストレスを感じることも多いと思います。そんな時には、今やるべきことに集中したり、楽観的に考えたり、軽い運動で汗をかくなど、様々な方法で気持ちをポジティブに切り替えることができます。また、寝る前には良い思い出の写真や楽しかった旅行の写真などで楽しい気持ちで寝ると、翌日までネガティブな気持ちが続くことは少なくなるでしょう。ポジティブな気持ちに切り替える方法は、人それぞれ違うと思います。ぜひ、自分に合った方法を探してみてください。
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