ステーション内のコミュニケーションに活用!意外と困る年上後輩の接し方

訪問看護年上後輩との付き合い方

訪問看護の職場には、新卒で訪問看護師になった方もいれば、他の病院で何年か病棟看護師の経験を積んでから転職した方もいます。そのため幅広い年齢の看護師が働いており、入職者が年上ということも珍しくはありません。そして忙しい日々の業務の中で、年上後輩との接し方に悩む場面が出てきます。仕事がやりにくいと感じ、訪問看護師の仕事に集中できない心境になることもあるでしょう。そのまま悩み続けていると、年上後輩とのコミュニケーション不足が原因で仕事中にトラブルを起こす恐れもあります。この記事では、職場においてどのような立場の相手とのコミュニケーションでも活用できるよう、年上後輩との上手な付き合い方について紹介します。

目次

年上後輩!やりづらさを感じるのはなぜ?

訪問看護以外でも、年上後輩との仕事を「やりにくい」と感じることは多いものです。その原因として、ふだんの言葉遣いや態度といった接し方が分からないこと、相手のプライドを考えてしまい指導や注意ができないことが考えられます。それでは二つの原因について、詳しくお話していきましょう。

 

 言葉遣いや接し方が分からない 
年上後輩がいるという状況は、経験年数や勤続年数によって役職が上がる年功序列のシステムから外れていますが、訪問看護のような看護の世界ではよくあることです。そして、「職場内では自分が先輩なんだ」という想いと共に、「人生経験においては相手が先輩だ」という想いも出てくるでしょう。この気持ちの葛藤により、年上後輩に対してタメ口か敬語かどちらがいいのか分からず仕事にやりづらさを感じるのです。自分が感じている違和感は相手も同じように感じているため、お互いが接し方に困っているという状況になります。

 

 年上後輩のプライドを考えてしまう 
先輩という立場は後輩に仕事を教えたり、安全に看護の仕事ができるよう何かミスをした場合は注意をしたりする役割があります。しかし後輩だとしても相手が年上の場合は、必要な教育・指導や注意をしにくいと思う場面もあるでしょう。自分にも先輩としての役割はありますが、相手にとっては「年下から指導・注意を受ける」ことになります。年上後輩への接し方に悩む方は、相手のプライドを考えてしまうものです。うまくコミュニケーションが取れず、仕事のしづらさを感じてしまうのでしょう。

 

年上後輩とうまく付き合う4つのポイント!

同じステーションで働く訪問看護師の仲間として、年上後輩とうまく付き合い、自分が仕事しやすい雰囲気に変えていきたいと思うでしょう。良い雰囲気は、周りのスタッフにも伝わり、ステーション全体のモチベーションも上がります。このように自分と相手に良い効果をもたらす、年上後輩との付き合い方や接する具体的な4つのポイントについて紹介します。

 

 ポイント1 
丁寧な言葉遣いや敬語を使う
お互いが気持ち良く仕事をするためには、年齢や先輩・後輩関係なく、どのような職場でも、社会人として丁寧な言葉遣いで話すことは大切です。年上後輩への言葉遣いに、タメ口か敬語かで悩む方は多いでしょう。もし、自分より年齢が下の人からタメ口で話かけられたり、大きな態度をとられたりしたら、気持ち良いものではありません。仕事中は、「〇〇さん」「〇〇お願いします」「〇〇はどうなりましたか」のような敬語を使うと良いでしょう。

 

 ポイント2 
相手を思いやる声がけをする
同じ職場の仲間として話しかけやすい雰囲気を作り、先輩として定期的に思いやる声がけをすると、相手は安心して仕事ができるようになります。年齢関係なく後輩ということは、自分より相手の方が「この職場では経験年数が少ない」ということです。他の職場で看護師の経験を積んでいたり、社会人としての経験が長い相手だったりしても、働く上で不安や悩みが出ることは自然でしょう。しかし、相手は「自分は年齢が上だから、たとえ先輩でも聞きにくい」と遠慮してしまい、業務に関わることが聞けない場合もあります。「○○はどうでしたか?」と、訪問先の利用者についての話や訪問看護の業務での困りごとの話をして、定期的に声をかけてみましょう。

 

 ポイント3 
必要時は明確に指導する

訪問看護においては、利用者に迷惑をかけたり安全な看護が提供できなかったりするため、はっきり指導内容を伝えた方が良いでしょう。業務の中でのトラブルやミスが起きて指導が必要な場合、後輩であっても年上だと思い、伝えたいことをオブラートに包んではっきり言えないこともあります。しかし、相手の年齢や先輩・後輩を考えず同じ同僚として、言うべきことは明確に伝えて、業務の効率化や安全を守ることが大切です。

 

 ポイント4 
相手の考え方・経験を尊重する

年齢関係なく他人から尊重されたと感じると、気持ち良く働けます。もし、何かを注意したり業務の指導をしたりする時は、先輩としての考えを伝えることと同様に、相手のプライドを傷つけないように相手の気持ちに配慮しましょう。相手が社会人として経験を積んできた経緯を踏まえて、「〇〇さんは、どう考えますか?」と考え方を聞き、共に問題を解決していく姿勢が大切です。「先輩だから」と気負わずに、同じ訪問看護師であり一緒に仕事をする仲間として、年上後輩と接していけると良いでしょう。

それでも困った時はどうしたらいい?試してほしい2つの対処法

年上後輩との付き合い方が分かり実際その通りに接したとしても、必ずしもうまくいくとは限りません。そのような場合は、次に紹介する二つの方法を試してみましょう。

 

 無理せず一度距離を置いてみる 
コミュニケーションがうまくいかない時、無理に頑張って接することで大きなストレスとなり、仕事に支障が出る場合があります。そのような時は、一度距離を置くことも必要です。直接的な指導係であれば業務に影響を与えてしまうので、自分だけで問題を抱え込まずステーションの所長に相談してみましょう。対人関係において、相性が合わないと思うことはよくあります。上司の力を借りながら、一度肩の力を抜いてみることも大切です。

 

 うまくいかない原因を考える 
コミュニケーションがうまくいかない時は、どんな原因があるのか考えてみましょう。自分が相手を敬遠している場合もあれば、相手がどう関わっていいのか分からず避けている場合もあります。お互いの気持ちを知るために、正直に思っていることをゆっくり話す時間が大切です。

 

まとめ

後輩が年上でも、訪問看護の仕事に年齢は関係ありません。一番大切なことは、利用者に安全な看護を提供することです。年上後輩との関わり方で悩んだ時、「めんどくさい」「逃げたい」と思わず前向きに捉えると良いでしょう。自分のコミュニケーション力を高められ、相手が誰でも接し方に困らないようになります。そのために、社会人として相手の立場や年齢を配慮した上で教育・指導をしっかり行いましょう。

次回は「年下上司との付き合い方」について紹介します。あわせて読んでいただき、職場内のコミュニケーションにぜひ活用してください。
> ステーション内のコミュニケーションに活用!どう接する?年下上司との上手な付き合い方

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