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訪問看護と労務~1日労働時間を知っている?~

1日の労働時間を知っている

2019年4月の労働安全衛生法改正によって、経営者はスタッフの労働時間を把握する義務あります。では労働時間とは何でしょう?今回は訪問看護の経営者に向けて、働き方改革の目的について、多摩大学医療・介護ソリューション研究所副所長・シニアフェロー/公益財団法人日本生産性本部認定 経営コンサルタントと様々な分野でご活躍されている幸田 千栄子 様に解説いただきます。

毎日、利用者のためにご尽力いただきお疲れさまです。今回は、働く時間について一緒に考えましょう。労働時間は、最も代表的な労働条件であり、労働者保護の歴史の上においても最も古い沿革を持っています。

労働時間

労働基準法第36条にもとづく労使協定(※36協定)を結んでいない場合は1上限8時間ですので、組織によっては7時間30分など8時間未満のところはあります。また、1週間に40時間、年360時間が上限です。特別な事情がなければこれを超えることができません。労働基準法第32条で定めています。残業時間については、別の回に取り上げます。各訪問看護ステーションにおいて、8時間を超えない範囲で、一番効率的な始業時間と終業時間を決定してください。

休憩時間

では次に休憩時間は、どのように設定していらっしゃるでしょうか?

労働者保護の観点から、6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければならないと、労働基準法第34条で定めています。例えば、8時から17時までの就業時間の場合は、12時から45分休憩を設け、17時以降仕事をする場合は、17時から17時15分まで休憩とし、1時間の休憩を確保します。残業は17時15分から始めるということになります。休憩を与えなければならないと定められていますので、就業時間中の休憩や17時以降に残業する場合においても、労働者は必ず休憩を取らなければなりません。また、休憩時間に急な利用者対応をした場合やお昼休みに電話や来客対応をする昼当番を設け、週に1回当番をすることになっている、このような場合に、勤務時間に含まれるでしょうか?

休憩時間は、労働者が権利として労働から離れることが保証されていなければなりません。従って、休憩時間に業務をした場合には、会社は別途休憩時間を与えなければなりません。また、待機時間等いわゆる手待ち時間は休憩に含まれません。昼休み電話対応や来客対応をするための当番は業務とみなされますので、勤務時間に含まれます。従って、当番で昼休みが費やされてしまった場合は、別途休憩時間を与えなければなりません。昼当番を設ける場合は、予め昼休憩の時間をずらして設定し、昼当番の時間は労働時間として電話・来客対応の他、通常業務を実施していただくようにするとよいでしょう。

ステーションはスタッフの、スタッフは自身の健康保持のために休憩時間を取りましょう。

 

幸田 千栄子 様

多摩大学医療・介護ソリューション研究所 副所長・シニアフェロー
公益財団法人日本生産性本部認定 経営コンサルタント

輸送用機器メーカーにて人事・人事企画・採用・教育・女性活躍推進・秘書などに従事。2000年公益財団法人日本生産性本部経営コンサルタント養成講座を修了し、公益財団法人日本生産性本部経営コンサルタントとして、各種事業体の診断指導、人材育成の任にあたる。2009年5月から1年間、サービス産業生産性協議会スタッフとしてコンサルタントと平行して任にあたり、サービス産業の生産性向上PJに参画すると同時に顧客満足度・従業員満足度調査開発・設計を行う。

 

今回は、労働時間について紹介いただきました。詳しい労働時間の定義や労働時間の適正化についてはこちらの記事もチェックしてみてください!
> 訪問看護における労働時間の適正化に向けての4つのポイント

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