訪問看護師が抱えている課題を知ろう!訪問看護システムで課題解決!
自宅に居ながら看護が受けられる訪問看護。在宅医療の需要が高まりをみせているため、今後の訪問看護の利用者も増加していくことが考えられます。そのような訪問看護の未来に対して、訪問看護師は常に人手不足であるため、訪問看護師を増員する対策が求められています。その対策のなかで世間的にも重要となってくるのが、訪問看護師の働き方改革でしょう。
働き方改革と一言いっても、様々な方法があります。今回は訪問看護の現場が抱えている課題と改善策のひとつとして訪問看護システムの活用について紹介していきます。
訪問看護の役割と訪問看護の現場が抱えている課題はなに?
訪問看護では病気や障害を持った方が住み慣れた地域で、安心して暮らせるよう看護師が訪問し、看護ケアや療養生活を支援を行っています。利用者が安心して生活できる環境を整えるには医療機関や介護・福祉サービスなど様々な関連機関が連携をとり、地域の利用者の生活を支えています。訪問看護を行う上でも関連機関との情報共有は必須であり、そのためにも報告書や情報提供書、サマリーなど様々な書類が必要です。看護ケアの提供だけでなく書類作成や関連機関との連携も訪問看護師の重要な仕事となります。訪問看護の仕事は病棟看護と異なり、利用者一人ひとりとじっくり向き合うことができ、その中で利用者とその家族が望む看護を考え、関係も徐々に深め、利用者に合った看護ケアを行います。また、直接利用者の生活の中に入ることができ、その中で生活支援を行うことは看護師の大切な役割となり、やりがいを感じる部分でしょう。
このように需要もやりがいもる訪問看護ですが、常に人手不足な状況です。では、何が訪問看護を行う上で課題となっているでしょうか。訪問看護師が抱えている課題をいくつか紹介します。
業務量の多さ
最も大きな問題点として、業務量の多さが挙げられます。単に「訪問看護」といっても、療養指導、医療処置、リハビリテーション看護、関連機関との調整、家族への対応、普段の生活が十分にできない人には、清潔ケアや排泄ケア等も必要となり、訪問看護には様々な業務内容が求められています。他にも日々の記録の他に計画書や報告書、情報提供書、サマリーなど多くの書類作成が必要となります。さらに書類だけでなく事務員のいないステーションでは請求処理も管理者や看護師スタッフが行うこともあり、業務内容は多忙といえるでしょう。サービスには時間制限があり、どれだけ仕事があっても、その時間内に終わらせなければなりません。サービスが終われば記録作成などで残業することも多く、仕事に慣れている人でも辛いと感じるでしょう。また、時間的な辛さだけではなく、肉体的な負担もあります。訪問看護の仕事はどれも体力と根気が必要なことばかりであり、1人分の訪問看護をするだけでも骨が折れるからです。ですが、看護を待つ人は1人だけではなく、平均して1日に3件~5件ほど訪問する必要があります。人手不足であれば、訪問する件数は増え、より全体的な業務内容は激化するでしょう。
責任の重さ
訪問先では自分一人ですべての対応が求められるため、やりがいを感じる反面、責任の重さに負担を感じてしまう方も少なくありません。オンコールの対応や訪問先での利用者の急変など1人で判断するというのは、精神的にとても疲弊します。特に訪問看護の経験がなく入職した場合、訪問看護の仕事に慣れるまではより精神的な負担を感じてしまうでしょう。
十分な休息がとれない
人手不足と業務量の多さから、十分な休息もとることが難しいです。サービス内容を早く終えれば訪問と訪問の間に休憩時間もとれますが、逆に訪問時間が詰まれば休憩時間は少なくなります。休憩時間であっても記録を作成したり、関連機関や利用者からの電話対応もあり、結果として休憩時間を削ることにもなるでしょう。また、記録作成などで残業も多いことから、自分の時間も作りづらい方もいます。趣味や子供との時間等も作れないことから、離職者が増える原因にもなっています。
限られた人員数と突発的な人手不足
普段から負担は大きい上、急なスタッフの離職などにより突発的に人手不足になることもあり、さらに業務は激化します。仕事は上手く回らず、トラブルも目立つようになるでしょう。※令和元年の厚生労働省の調べによると、3400人中43%の人が、「急な欠勤や繁忙期の対応等によって起こる臨時的、突発的な人手不足」を実感しています。業務が忙しくなるのはもちろん、それによって休憩時間も減り、より負担が大きくなるわけです。
(※参考)令和2年3月 厚生労働省職業安定局需給調整事業課「福祉及び介護施設における看護師の日雇派遣に関するニーズ等の実態調査集計結果」
システム活用は現場の課題を解決する手段のひとつ!訪問看護師が便利に思うシステムの活用方法
業務の効率化を図るため、近年、コンピュータやインターネットの普及により、様々な事業が業務内容を電子化しています。医療・看護の業界でもそれは同じであり、業務内容の見直しと共に、システム導入が検討されつつあります。では、実際に訪問看護システムを導入することで、現場の課題はどのように改善されるのでしょうか。訪問看護でのシステム活用によるメリットを紹介します。
記録作成時間の短縮で業務負荷を削減
訪問看護システムを導入することで、書類作業を削減し効率化が期待できます。訪問看護は主に訪問看護と記録に業務内容が分かれて、記録業務を簡単にすることで、訪問看護に専念することができます。また、記録業務がすぐに終われば、その分休憩もできます。記録のために残業することも少なくなり、プライベートの時間を創る事にもつながります。
> 業務効率に活用!訪問看護専用電子カルテ『iBow』の詳しい機能
迅速な情報共有でサービス時の精神的負担を削減
安心してケアを行うためには利用者の情報を正確に把握しておくことが大切です。ICTを活用することでいつでも、どこでも必要な情報を確認することができるので安心してケアを行うことができます。ステーションの中には利用者や家族からの電話対応の記録を、Excelや連絡ノートなどで管理している方も多いのではないでしょうか。訪問以外の情報もケアを行う際には大切な情報となります。訪問看護専用電子カルテ『iBow』では日々の記録だけでなく、電話対応などの細かな情報までしっかり記録に残し訪問前や訪問中にも簡単に確認することが可能です。 さらに、メンバー全員が把握すべき重要な情報は「未読情報」として各メンバーに通知され、確認漏れを未然に防ぐ機能を搭載しているので、全てのスタッフが受け持ち以外の情報を把握することができます。ステーション内の情報共有をスムーズに行うことでサービスの向上に繋がったり、いざという時にも正確な情報をすぐに確認できるので安心してケアを行うことができます。
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柔軟な働き方にも対応できる環境づくりでワークライフバランスの実現
現在はテレワークを推奨している企業も多くあります。 また、テレワーク以外にも保育園のお迎えや、介護や家事の時間を確保するために勤務時に中抜けの時間を設けるなどワークライフバランスを実現するために柔軟な働き方が推奨されています。訪問看護でもICTを活用することで事務所に向かう移動時間を短縮し効率よく業務を行うことができたり、事務所以外の場所で記録書の作成ができるので介護や家事の後、自宅で記録書の作成を行うことも可能です。また、iBowレセプトはレセプト請求の実績確定もiPadで行うことができるので訪問スタッフだけでなく、事務員のテレワークも可能です。
> 場所も選ばず安全に業務ができる!訪問看護専用電子カルテ『iBow』と『iBowレセプト』
勤務時間の管理
勤怠管理にもシステムを導入することで、スタッフの出退勤や勤務状況を一括管理できます。誰がどの時間にサービスをしているかが一目で分かり、勤務管理にとても助かるでしょう。管理ミスによって過剰労働になる場合もあり、勤務時間の管理には注意が必要です。訪問看護システムの一つ「iBow KINTAI」なら、複雑な勤務管理も簡単にできます。直行や直帰の打刻はもちろん、時間外勤務や中抜け等の多大な勤務形態にも対応可能です。ほかにも、勤務シフトの作成やオンコールの当番表の作成等もでき、事務作業が楽になるでしょう。「iBow KINTAI」に限ったことではありませんが、システムの導入は現場スタッフだけではなく、勤務管理をする管理者や事務員の負担も軽減します。
> 訪問看護の勤務管理に便利!訪問看護専用勤怠管理サービス『iBow KINTAI 』
まとめ
将来的な需要が期待される訪問看護ですが、これから訪れる訪問看護の利用者増加に対して、訪問看護師の全体的な人数は足りなくなり、手が回らなくなってくる可能性があります。人手不足には様々な要因があり、離職の減少や新規従事者獲得のためには、今一度、業務のやり方を見直す必要があるでしょう。もちろん、今回紹介した訪問看護システムの導入は、あくまで改善案のひとつであり、精神的負担の軽減に研修を行う等、他にも現場の課題を減らす方法は色々あります。
訪問看護師が抱えている課題は、それぞれ異なりますが「訪問看護を行う上で課題になっていることは何か」をよく話し合い改善していくことが、離職を防ぎ、人材を獲得するために最も重要なことといえるでしょう。訪問看護の現場で抱える課題を改善するための手段の一つとして訪問看護システムを検討してみてはいかがでしょうか。
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